あの二人は今頃……なんて考えると例えようのない不安に襲われる。
それに自分の周りにも気味の悪いことが起こっているというのに。

(何も考えたくない……頭が爆発しちまう)


そう思いながら俺はベッドに倒れこんだ。


「考えすぎなだけだって……誰かそうだって言ってくれ」


天井を見上げながら一人でブツブツと呟く。
目を開けているのも怖かった、俺は目を強く瞑って布団を頭までかぶる。


「早く朝になってくれ……」

夜とはこんなに恐ろしい時間だったのか。
夜とはこんなに孤独に感じるものだったのか。
目を閉じた先に広がる闇、そこに蠢く何かが見えた気がした。