知らない名前だった。曽野宮君にそんな昔からの友達がいたなんて聞いたこともなかった。


「俺は今から五月雨真琴に接触を図る。こいつもサイトで手順を知った、いつものように脅して曽野宮京の情報も聞き出したらこいつも終わりだ」


「そんな……もうこれ以上関係のない人を殺すのはやめてください!」


自分でも分かる、発する声に覇気がない。


「No30。俺は五月雨真琴と接触したらとりあえずどこかの店に入って脅しをかける。お前は少し遅れてその店に来い」


「……え?」

言っている意味が分からない。

「私は世間では死んだことになってるんですよね……?」


「それを利用する。五月雨真琴はサイトで既に汐見麗が死んだという偽りの情報を掴んでいるんだ。それなのに死んだはずの汐見麗が店に来る、五月雨真琴の頭は混乱。汐見麗が生きているのは呪いから逃れた方法だと嘘をつく。ここで俺が同じように44チャンネルを見るように脅す。完璧だろ?くくく……」