「この野郎!どけ!」

起き上がってきた勝俣の蹴りが私のみぞおちに入る。

「ううっ!」

地面を転がった私は咄嗟に腹を押さえた。
そして勝俣はロープのようなもので私の両手を縛り、私の髪を掴みあげて地面に叩きつけた。

「おとなしくしてろ……可愛い顔が台無しになるぞ?」

「う……うう!うあああああ!」

私は必死にもがいた、泣き叫んだ。
それでも時間は悪戯に過ぎていく。

しばらくして機械からたくさんの音が聞こえてきた。
画面には記号や文字が下から上へと目にも止まらぬ速さで流れていく。
既に44チャンネルのプログラムが実行されていた。

「44チャンネル、楽しかったかな曽野宮京?苦しくて声も出ないか?」

ゲタゲタと笑う勝俣、私はそれをただただ見届けることしか出来なかった。