その後、勝俣は特別捜査員を全員同じ方法で殺害した、邪魔者の排除だったのだろう。
さすがに不思議に思った他の部署の警察官が多数いた為、勝俣はここで殺害を断念。

どんなに疑われたとしても勝俣には証拠がない。
結局この事件は時間の経過と共に薄れていったのである。

私はそこで勝俣から関係を断ち切ることが出来たと思っていた。
だけどそれから一年後、今年の六月。

私が勝俣を思い出すきっかけとなったニュースが報道された。

変わり果てた勝俣のおかげで自分がしてきたことがどれだけ惨酷なものだったか、客観的に見て分かった。
殺してきた虫や動物達にいくら謝っても私の罪は消えるものではない。

たくさん涙を流した。
自分がしてきたこと、それはただの八つ当たりだったのでないかと。

辛い家庭環境だって自分の力でいくらでも変えられたかもしれない。
なのに私は間違った道に進んでしまった。

自分の苦しみを知って欲しかった。
それなら友達に言えばよかった、それなのに私は自分の苦しみと同じ苦しみをたくさんの生物に。

違った。
私が弱かったんだ、それにもっと早く気付いていたら勝俣の轢き逃げだって違った形で解決したかもしれない。

４４チャンネル、事の発端は私だった。