少女の呪いといってしまえば簡単なのに、わざわざファイルまで見せてきた。
こいつならもっと簡潔に纏めることができたのに、何故だ?

「あっそうそう真琴君、汐見麗って子は知ってる?君と同い年で曽野宮君の友達なんだけど。ここに呼んであるからさ」

「え?」

自分の耳を疑った。
汐見麗、曽野宮のメールに書かれていた名前だ。

『俺の他にも汐見っていう女の子がどこかで自殺をするはずだ』

(ど……どうなってんだよ)

完全に混乱している、心臓が縮まる感覚が襲い掛かる。
その時、勝俣が笑っていたことに俺は気付いてはいなかった。