(何で貴方はそれを知っていて尚も生きていられるんですか?)

俺はそう言いたくて仕方がなかった。
でもここはあえて相手のペースに合わせることが重要だ。

「真琴君にこれを教えること、それが何故か分かるかい?君はもう呪いにかかっているからなんだよ」

「そ……そんな!お……俺は助かるんですか!?」

声を張り上げて席を立つ。
この迫真の演技に引っかかったように勝俣の口元がニヤッと動いたのが分かった。


自分の思い通りに進んでいると思っているに違いない。