その条件とはノイズを長時間、聞くこと。
長時間のノイズ発信で人間の精神を破壊し、自殺へと導く。
おそらくこれが勝俣の手口だろう。

問題はどうやってその状況を作っているかだ。

俺はパソコンの前で頬杖をついた。
頭に両手を押し当てて脳の回転を更にあげる。
雑念を捨て、立ちはだかる問題に全ての意識を集中させていく。

(考えろ……!もし俺が勝俣だったとしたらと考えるんだ……)

相手が人間である限り解けないモノはない。
そう信じながら俺はパソコン画面を睨んだ。