ちょうどよく杉森は雑誌を手に持ってこちらに近づいてきていた。
あれは……オカルト情報誌だ。
「ねえ二人とも見て。この記事……」
杉森が指を差した場所は雑誌の中でもあまり目立たない白黒のページだ。
そしてそれはページの隅にあってとても小さな記事である。
「どうした?何か面白い話でも見つか――」
記事を見た瞬間だ、俺の頭にはクエスチョンマークが浮かぶ。
同時に思い出したのは44チャンネルという言葉だった。
「おいおい、いくらなんでもこの話は……え、本当なのか?」
この記事を信じられない俺とは正反対に、汐見はガタガタと震えだしている。
