「ねえ曽野宮くん、さっきの話……信じてる?」


後ろをついてくる汐見の言葉に俺は足をピタリと止める。


「……えっと、44チャンネルだっけ?俺は信じてないね、というかもう忘れてたしな」


都市伝説……心霊現象。
全て人間の思考が生み出した妄想に過ぎない。
そんなくだらない話に踊らされる自分が俺は嫌いだ。


「でも私は少し信じちゃうかな……怖いけど」


汐見はそう言いながら近くにあったファッション雑誌を見始めた。