「44チャンネルは……本当の呪い」

不思議な気分といえば片付けられる。
映画の主人公は、いつもこんな気分なんだろう。
これは寿命が縮まってもおかしくない。
なんて、軽い考えが出来るくらい俺は平常心に戻っている――


「……君達が44チャンネルの存在を知っていることは表情の変化で察した。だから私は君達を助ける為に呪いから逃れる方法を伝えに来たんだ」


勝俣さんは気付いていた。
でも、これでよかった。
そうだよ、これでよかったんだ。
俺と汐見は助かる、勝俣さんのおかげで俺達は助かる。