「私まだ付き合うとかよくわかんないしさ…」
「そーなの?じゃー好きな人とかいるわけ?」
広斗くんの質問に首を捻らす。
うーん……、好きな人かぁ。
「いない、かなぁ…」
「そっか!なんだー、好きな人でもいんのかと思って焦ったじゃん」
「ご、ごめん?」
なぜか疑問系で謝っちゃったよ。
そうか、私ってよく考えたら好きな人なんていないんだよなぁ。
もしや私って寂しい女なのか?
高校生にもなって好きな人すらいない寂しい女なのだろうか…。
なんか地味にショックが。
そんな気を紛らわすために、氷が溶けて味が少し薄くなったカルピスを一口飲んだ。

