「あ…どうも。えっと…」
「あはは、もう忘れた?広斗だよー」
「あ、広斗…くん。」
後ろを振り向くと、明るい茶髪が特徴的な広斗くんがいた。
「陽菜ちゃんが部屋出ていったから追いかけてきちゃった」
そしてニッと少年みたいに笑う。
「そ、そっか」
ダメだ、なんか変に緊張しちゃう。
気を紛らわすために押そうとしていたドリンクバーのカルピスのボタンをピッと押した。
トポトポとジュースが注がれる音が響く。
「あれ、陽菜ちゃんってそういうの飲むの?」
「……え?」
カルピスってなんかダメなのかな?
そう思い、ふと触れているボタンを見てみると
「…っあー!」
え、まじですかい。
カルピスじゃないですやん。
なにこれ、【どろどろ激甘イチゴオレ】!?
さ、最悪…いっこボタン間違えて押しちゃった。

