ボールが直撃したあの日から早くも一週間が経ち、もうだいぶ頬っぺたの傷もなくなった。



「陽菜ちゃんもうだいぶ傷治ってきたね」


そんなこんなで今日も雄くんと朝の登校中です。


「うん、傷残ったらどうしようかと思ったよー」

「そうだよね、陽菜ちゃんの可愛い顔に傷でも残ったら俺やだもん」

「……っ!?」


な、何をおっしゃる雄くん。

しかも「やだもん」とか可愛すぎるでしょ。



「あ、照れてる」

「そりゃ照れますとも」


恥ずかしくなって、顔が赤くなるのを手で隠す。


それに対して「そっかー」と雄くんはへらり。と微笑んだ。