「……へ?」

「いや、俺が北岡さん守ってあげれたのになって思って」


そんなことを平然と言う菊池くんに、熱が顔に集中してしまう。

多分いま私、顔赤い…。


「っあ、触ってごめん…」


顔が赤い私を見たのか、菊池くんはパッと私の頬っぺたから手を離した。


「つか俺なに言っちゃってんだろ…」


そう言って、菊池くんは手の甲で顔を隠す。

でも指の間から覗く頬っぺたは少し赤い気がした。



「北岡さんあのさ…」


菊池くんが何かを言おうとしたとき。

タイミングが良いのか悪いのか、

ガラリ。とドアが開いた。