「……ぶふ!」
何気に威力が強かったボールが顔面に直撃とは、そりゃとてつもなく痛いもので。
私の顔面に当たったボールは跳ね返り、コロコロ…と静かに転がっていく。
「…いっ…た…」
「陽菜ごめん!大丈夫!?」
私を心配しに来てくれたクラスメートの子達がわんやわんやと集まるけど、一向に痛みは治まらなくて。
「ちょっ、陽菜!鼻血出てるし頬っぺたから血ぃ出てる!」
私の横にいた、若葉が私の顔を覗き込んで大声をあげた。
え、そんなに?
確かに凄くヒリヒリするけど…
そう思いながら、頬っぺたを少し触ると血がついていた。

