布団に潜り込んで黙っているわたしに

お父さんは静かに話し始めた


「お母さんが亡くなって悲しいけど、

お父さんは恵美の笑顔も見れなくなって

もっと悲しい気持ちになってる。

どうしたら父さんに

恵美の笑顔を見せてくれる?」


お母さんがいないのに

笑顔になんてなれるわけがない

私は初めてお父さんに怒鳴った。


『お母さんがいないのに

笑顔になんてなれるわけがないよ』

『そんな事を言うお父さんも嫌い』



お父さんはとても悲しそうに


「恵美に嫌われたらお父さん

一人ぼっちになるから嫌だな」


少し布団から顔を出すと

お父さんの悲しそうな顔が見えて

少し後悔したが

どうしたらいいのか分からず

だまりこんだ。