二時間目を知らせるチャイムが鳴った。 ドアが開かれ槇野先生が入って来た。 みんなの熱ーい視線をかわして黒板の前に立った。 「はい授業始めます」 「前の続きからやります。問い4の解き方――…」 低く響く声がとても心地いい。 近くを通った時にふわっと感じた柑橘系の香りにドキッとした。 終わりのチャイムが鳴った。 「残った問題は次の授業までにやっておくように」 終わっちゃった。