あいつは、あの駐車場で話したあとは必要な事以外話しかけて来なかった。 だから油断してた。 美羽に近づいて来るとは思わなかった。 「どうした?」 「私と、別れて下さい」 最初は何を言われているのか理解できなかった。 「自分が何を言ってるのか分かっているのか!!」 「別れて下さい」 何て顔をしているんだ? 気付いていないんだな……泣きそうな顔をしている事に。 「お願い……別れて下さい」