天使さんって――― 田口先生の旦那さんも知っているんだ。なんか恥ずかしいんだけど……。 「とりあえず、座って」 席に案内された。 「このお店はスパゲッティが美味しいんだ」 先生のお勧めのスパゲッティを頼んだ。 「美羽、左手出して」 急に言われて、そーっと出すとスッと何かが薬指にはまった。 見ると指輪だった。きれいな青い石がはめ込まれていた。