「まずい、授業が――…」 「早く行きなさいよ」 「後で覚えてろよ!」 槇野先生は行きかけて振り向いた。 「美羽、放課後忘れずに来いよ?」 「完全に遅刻だわ。大崎さん、廉と仲直りできて良かったわね?」 「はい、でもなんか信じられなくて……これって夢なんじゃないかって…… 目が覚めたら全部夢の中の出来事になってたらショックだなって――…」 「大崎さんは廉の言葉が信じられない?」