「あなたも、何も教えてくれないの?」 さっきまでの勢いは無くなってがっかりしたように、こっちを見た。 「田口先生、怒っていたんじゃないんですか?」 田口先生は目をパチパチさせて驚いた様子だった。 「そんな、つもりはなかったんだけど……」 「でも、ちょっとがっかりしているのよ。 せっかく大崎さんを応援していたのに、何があったか教えてくれないかな? 泣いていたのは廉の事でしょう? 大崎さんの力になりたいんだけどなぁ……」