新石が憎い気持ちは変わらない。
部下が大怪我したのに顔色一つ変えず、単調に答える奴の態度。
俺が来るって分かると特殊鎮圧部隊を配置して逃げようとする奴の考え。
今すぐ病院へ送ってやりたかったが、安居と会わせてくれたのは新石だと思うと争う気になれなかった。

明隆:「まぁ、せいぜい頑張れや。」
おもむろに立ち上がり、部屋を出ようと壊れたドアの方へ歩き出す。
俺の言葉が効いたのか新石が俺の足を止めた。
新石:「僕はもう、おりるよ。安居ちゃんの事や明隆君の事。部下を危険にさらした事を総部会に報告して辞めるよ。」
明隆:「それはあんたの好きにしな。」
冷たくあしらい、崩れ落ちる新石を尻目に部屋をでた。


正道達が心配そうに寄ってくる。
正道:「兄さん。まさかレベルⅠの所に行くつもりじゃないっすよね?」
明隆:「行くさ。待っとるなら行ってやるさ。」
定道:「それなら俺らも行きます!」
明隆:「そう言ってくれるのは嬉しいけど、お前らを巻き込む訳にはいかん。いく前にちょっと話せえへんか。」
輪になって戦いについて話始めた。