ちっちゃい頃、ばあちゃんが草むしりの時に使っていたのですぐに分かった。
奴の熊の手は先が削ってあり、鋭さを増していた。
だが、リーチが短くこっちが素手じゃない限り当たりはしない。
俺は木刀を振り回し、九嶋をビビらせ、他の武器を持った奴らからけちらしていった。
相手は無駄な動きが多く、ただのイカレポンチなのが分かる。

身の回りのアホ共を撃破し、九嶋を探した。
奴は余裕こいてもとの椅子に座っていた。
一発食らわしてやろうとした時、倒した奴らが起き上がった。
倒れた相手を攻撃しないという自分が決めた掟が裏目に出てしまった。
素手の相手を木刀で打つのは容易ではなかった。
でも、やらねばやられる。
心を鬼にして木刀を左右に振り下ろした。
左の奴は肩で受け止め木刀を握る。
右の奴は腕で受け止めた。
木刀を放せば良かったのだが、ムキになって木刀を取り返そうと必死になった。