俺達は岩山を登る。
見た目以上に砂利が多く、かなり滑りやすい。
手を使わなければ滑って顔を打ちながら落ちていくだろう。
みんな必死で登っていた。
上からよく石が落ちてきて頭や肩にダメージを与えてくる。
パッと落石を確認した。
おかしいと思っていたが、武器を持った奴らが落としていたとは思いもしなかった。
明隆:「テメェら!コツコツしてんじゃねぇ!」
腹が立ちすぎて変な言い方になってしまった。
奴らは無表情で石を落としてくる。
明隆:「無視すんなっ!なんや!あいつらは。」
一言も話そうとせず動いている。
明隆:「正道!かましたれ!」
正道はうなずきアホの一声を発した。
正道:「歯抜けか!今すぐ顎外したるから待っとけ!本間に喋れんようにしたる!」
侮辱が効いたのか顔を強ばらせて石を全体的に投げつけてきた。
明隆:「ハハハッ!…クソッ!この野郎っ!」
石の速度が上がるのに比例して負けじと登るスピードも上がった。
もうすぐ登りきる時に鎌を持った奴が口を開いた。
鎌男:「女も殴れねぇ奴がいきんなっ!ボケッ!」
殴れないのではなく、殴らないって事を教え込んでやる必要があった。