~宿命~

明隆:「おい!大丈夫か?」
彼女は気を失っていた。
何回か呼びかけると目を覚まし、抱きついてきた。
よほど恐ろしい目に遭ったのだろう。
水和の体は震えている。
状況を聞こうとするが答えられずにいた。
俺は彼女を抱きかかえ部屋に連れて行き、落ち着かせると自分の持ち場へ戻った。

深夜3時をまわった時、何処からか足音だけが近づいてくる。
辺りを見渡したが何処にも姿が見えない。
明隆:「気持ち悪いなぁ。」
小声で呟き、見張っている骨董品に目を向けた。
すると、そこには鬼のお面をした怪しい人影があった。
お面だけが月明かりで照らされて見えるが服装は闇に紛れ確認出来ない。
奴は懐中電灯で俺の顔を照らし、目を伏せている隙に姿を消した。

その後、その場をくまなく探したが人が入れる隙間もなく、天井もコンクリートなので小細工も出来やしない。
今、分かっている事と言えば身軽で身長が160センチぐらいの小柄、顔には鬼のお面をしているぐらいだった。