明隆:「痛って…おい!水和!大丈夫か?」
水和:「…うん。大丈夫。」
彼女が嘘を言っているのは分かった。
痛みを堪える声は震えるからだ。
明隆:「クソッタレぇぇ!」
もう、どうにでもなれと思った。
アホと戦う時はアホになればいい。
怒りはパワーの源。
か弱い女の子に危害を加える奴には本能のままに。
俺は冷静さを失うために水和を見た。
肩を押さえている指の間から血が流れていた。
明隆:「こんなに酷かったとは…」
鼻の骨がコキコキ言うのも忘れ、痛みが吹っ飛ぶブラックゾーンへ突入した。
俺は振り返り、怒っても見方を攻撃しない事を証明した。
明隆:「水和。安心して見とけ。後で運んでやる。」
軽くなった足で地面を蹴り、リーダー気取りの金髪に攻撃する隙を与えない程のパンチをスタミナが切れるまで打ち込んだ。
マシンガンをイメージして一回一回攻撃場所を変えてやった。
奴は一回も防ぐ事が出来ずに顔を腫らしている。
それを見かねて後ろの8人が出てきたが、ブラックゾーンへ突入した俺は奴等全員に持っている技の全てを披露してやった。