――――バッ


あたしは勢いよく顔を上げた


迅「……凛?」


隣に居た迅は心配した顔であたしに聞いてくる


凛「なんもない」


なんか迅って犬っぽいよなー


あたしはポンポンと頭を撫でた


今の音………


あたしは昔から聴覚が普通の人よりいいから遠い音を察知することが出来た


今も遠くからこの学校に近づく音


そして段々と近づいてくるので気配で人数が確認できる


10人、50人、いやもっとか?


なんでこの学校に向かっている?


あたしは眉間にしわを寄せていた


俯いていたので誰もあたしのこの顔には気付いてないだろう


それにしても誰だ?


今日、この学校に攻めて来るような奴らなんて情報にはなかったけど…


まだ誰もここの奴らは気付いてないみたいだ


所詮、全国1だもんな


さて、ここに来るとしてどうするかだな…


あたしは今の状況では出れない


まず問題は誰が攻めて来るかだ


ここに通ってる奴らの誰かを襲おうとしているなら簡単に情報が上がるはずだ


でもそんな情報上がっていない


あいつがあんなに多く引き連れて来る筈がない


だからあいつはない