久しぶりの気配は杏浬だった


今にも泣きそうな顔で杏浬が立っていた


久しぶりにみた杏浬はなんか可愛かった


凡人に比べれば杏浬は可愛い部類に入るだろう


でも普段はうるさいから可愛いなんて思ってる暇ではない


黙ってればいいものの…


杏「りんりん、ごめんね…。あたしのこと嫌いになった?」


久しぶりに聞く杏浬の声は泣き声だった


嫌いになるわけないのにな…


あたしは杏浬に近づきそっと抱きしめた


凛「あたしが嫌いになるわけないでしょ?杏浬や万浬、凪、庵、棗、みんながあたしのこと嫌いになってもあたしはお前ら全員好きだよ。」


あたしは自然と微笑んでいた


自分で意識しているいつもの作り笑顔ではなくて…


杏「ふぇっ……よ、かったよーうえーん」


杏浬はあたしに必死に抱き着きながら泣いた


耳元で泣かれるのかうるさかったが今日は我慢してやろう…


杏浬は数分間泣き続けていた


あたしはそんな杏浬の背中を泣き止むまで擦っていた