だから棗は気になったんだろう
凛「詳しく知らないがそうだろうな」
あたしも初めて会ったときあいつの瞳の闇には気付いた
だが踏み込むことはしない
ｽﾞｶｽﾞｶ踏み込めば過去を掘り返すことになる
赤の他人が土足で踏み込んだら奥にしまい、鍵をかけたはずの過去を無理やりこじ開けることになる
思い出したくもない過去を思い出すかもしれない
まーあたしには関係ないことだ
それにあいつ…
凛「女嫌いの原因の過去かもな」
あたしは言った
あいつは多分、女嫌いになった原因が過去にあるんだろう
あたしはもちろん、学校にいる女を避けてる
避けてるというより近づくなオーラを放ってる
棗「そっか…」
棗が珍しく声のトーンが下がった
珍しい
少しあいつに興味出たのか?
あんまり人に興味ない棗が
あいつおもしろいな
棗をここまでにするなんてな…
凛「次」
あたしは次を促した
