凛「ねぇ稀琉羅…」


稀「ん?」


凛「海行こっか」


あたしは遠くを見つめて言った


稀「凛?」


よくわからないけど今、海行きたい気分…


入りたいとかそういう問題ではなく


ただ、みたい…


稀「うん!行こ!!」


稀琉羅はそう言ってバイクを吹かした






走って数分…


あたしたちがいつも行く海についた


あたしはヘルメットを取り、海を眺めた


月と星が海というキャンパスに描かれているみたいだ


きれい…


凛「稀琉羅知ってる?」


あたしと一緒に海を見ていた稀琉羅に聞いた


稀「んー?」


凛「海は綺麗だけどね、一度入れば深い暗い闇に引きずり込まれてしまうんだよ…綺麗なものには毒のトゲが刺さっているように…」


稀「凛?」


稀琉羅はあたしの言葉に首を傾げた


凛「今はわからなくていい。いつか、この意味がわかることがあるさ…」


あたしはそういい、地平線まで広がる海を見つめた


そう…


いつかその意味がわかる時がくるさ…