今は、3016年。この世界には王様がいる。この世界の「シハイシャ」ともいえるかも。
あっ、私は知恵理。白星 知恵理 (しらぼし ちえり)。高1。
普通は「高校生デビューやったー!」かもしれないなのかもしれないけど...
この世界ではーーーちがうかも。王様のせいで、生徒である限り王様のいいなり、とくに高校生はね。人間はときをこえ力を得るようになった。力とは、魔法の事。人それぞれ種族がある。
火、植物、水、大地、風。 あと二つ、光と闇。まあ、善と悪って所かな。お母さんとお父さんが火だからといってその子供が火属性の魔法が使えるってわけでもない。ほんと人それぞれ。私は、光。
そう、選ばれしものが受け継ぐ光。世界でも1000人しか光の属性じゃないの。1000って聞いたらいっぱいだと思うかもしれないけど。世界には今現在何十億とかいってるし。だから...あーもう数学苦手。まあ、毎日王様に目をつけられないよう緊張状態。王様は命令を聞かない人に罰を与える。ときには、消すまたは殺す。でも王様の正体はだいたい見当がつく、世間では王様は闇属性のやつだと言われている。たぶんそうだ、人を丸ごと消す、もしくは殺す、触れないでそれが出来るのは闇属性の魔法、アパガイ。スペイン語で消すという意味だとか。私の他にも光属性の魔法を使えるやつはいるけどね。
「ちえ〜」
「ちえりん、迎えに来たよ〜」
「おい勝手に俺の台詞を言うな!」
「もしかして、やいてる?人の幼なじみとるなとでもー」
ごんっ!あ〜あまたやってるあの二人
「こ〜ら!人の家の前でけんかすんな!近所めーわくだっつーの
なお、斗真くん!」
「ちえ、ごめん。」
こいつはなお、同じクラスの幼なじみ。永瀬 直也。16歳、スポーツ抜群、光属性。
そう、うちら二人は光属性。すごいよね。
「ちえりん、そんな怒んないで可愛い顔だいなしだよほらスマイル、スマイル。」
この人は、なおの親友、黒瀬 斗真。まあ、元気一杯の友達想い。
「あのね、ちえりん、ちえりん、ちえりって読んでくれていいから変にニックネームつけないで。友達にその名前で呼ばれるし、斗真君のファンにはにらまれるし。こっちの気持ちもー」
「ごめん、そこまで怒らせるつもりじゃなかった」
あっ、しゅんとしちゃってる。可愛い、子犬みたい、よしこんぐらいでやめとこう。
私は、斗真君の頭をなでた。
「よしよし、しゅんとしないの!怒ってない、怒ってない」
「ほんと?」
「うん」
私は斗真君に笑顔で言った。
♪ピロリロリン♪
「えっ、私のボックスだ!」
ボックスとは、昔のメール?みたいなもん。今は空中に出る。空中コンピューターみたいなものかな。
<題名:通知王様ゲーム
 差出人:光の運営グループ
 今日王様からボックスが来た。
 今度のターゲットは今のとこアメリカ、ドイツ、中国、日本の高校。
 以上 光の運営グループ>
「うそっ」
ガタンッ
私は崩れるように座り込んだ。
「ちえ、どうした。たてるか。」
なおは、私の隣に来た。
「なお、どしよ...こんど日本だって。」
「ちえりん、日本って言ってもほら高校なんていっぱいあるよ。」
「そうだね」
私はなおの、肩をかりて学校へ向かった。三人でバカみたいにはしゃいで歩いたというか走った予鈴が近かったため。
「ちえりん、俺のファンって?ちえりん俺に惚れてるからにらまれるの?」
「はぁ?斗真君がいっつもくっついて来るからにらまれるんでしょ。」
「まあ、だからなんつーの王様には俺らは目つけられねーよ。」
私は斗真君の言葉を信じた、いや、信じていたかった。



「ちえりぃぃ〜」
「わっ!みゆ。どした?」
みゆは、ボックスを見せた。火の運営からの王様ゲームの通知だった。みゆは、火属性だから。
私はサーっとした、思い出したくはなかった。
「おいっ、ちえに不安かけてんじゃねーぞ。いくら親友のみゆでもー」
「直也君、なんでちえりばっかなの?ちえりのなにがいいの?」
出た、なおファン。めっちゃ苦手。は〜も〜どっか行ってー。来るなー。
「ちょっとちえり!いい気になんないでよ。直也様はあんたが幼なじみのためかまってるだけよ。」
「知ってるよ、わかってるよ。いい気じゃないし、幼なじみだからでしょハイハイ。てか、私からはくっついてないじゃん。今もいつもも。」
また始まった。うっでも今回はきつい。なおにかまってもらうのはいやじゃない。ある意味嬉しい。こう、友達もいるのはなおのおかげかな。
「今日はここでかんべんしときますわ。」
そう言って、去ってた。おお〜よかった。
ん?いや、やばいぞ、今さっきなんて言った?口が勝手に、なおが傷つく事を、なにしてんの私。バカバカ。
「おいっ」
わー怒ってらっしゃる。
「さっきのどういう意味だ?」
「うっ。ごめん」
「だと思ったどうせかっとなって口が勝手にだろ。」
「よくわかってんじゃん。やっぱおさなだね。」
ポンッと頭をなでられた、
「なにが、だね、だよ」
ふふ、これが楽しい。
あーあーこのままでいいよ、なんで王様なんか。いるんだろう。