ある日、 仲の良かった妹が死んだ。 車の信号無視による 交通事故だったらしい。 その日から、 私の耳には ある音が聞こえなくなった。 「___!」 なに…?なんて言ったの…? お母さんの口が 何か言っているけれど、 私の耳には何も聞こえなかった。 「_」 あ? 「_」 い? 「_」 …え? あ、い…あいね。 愛音。 それは、 私の名前を呼ぶ声だった。