それから午後の授業が始まった。
物理…かぁ
ダルイな、よし寝よう。
そう決めたあたしは
さっそく机に突っ伏して
ゆっくりと瞼をおろした。
ちなみにあたしの席は
一番廊下側の列の一番後ろ。
このポジションが一番
教卓から見えにくい位置なので、
とてもお気に入りの席だ。
ギラギラと輝く
焼けるような鋭い日差しに顔を背け
隣の席の方へ顔を向けた。
前まではあたしの隣に
女子が座っていたのだが、
親の転勤で5月の中頃に
転校してしまった。
だから現在この席は
あたしの荷物置き場と化している。
「ねっむ…」
先生から見えないように
大きなあくびをして再び目を閉じた。



