すっかり熟睡してしまったようで
五時間目が終わったころに
葵と香織に叩き起こされた。


「なぁに〜…」

「『なぁに〜』じゃないわよ。
 五時間目終わったよ?
 次は英語だから移動だし。」


えぇ…移動とかメンド。


「英語って移動する意味
 ないと思わない?」

「あ〜それあたしも思った。」

「私は気分変わるしいいと思うけど。」


まぁ香織は英語の田淵先生好きだしね。


「はぁー肩凝った」

「なにオヤジみたいな事言ってんの。
 オヤジうつるから寄らないで。」

「ひどっ」

「今のはオヤジ絢乃が悪いよ。」

「オヤジ絢乃ってなんだよ。」


そんなことを話しながら教室に移動し
教室と同じ並びの机に突っ伏して
教科書も開かずにさっそく寝始めた。


あーあたしオヤジってか不良だわ


そんなくだらないことを考えながら
すぐに襲って来た心地よい眠気に
流されるように眠りについた。