那緒が連れてきてくれてよかった。
那緒がいなかったら、あたしはあの家に帰ってたのか。
良かったぁ。
それよりも、美桜
あたし美桜とバイバイしてから何も連絡してないやっ
今メールしても、起きちゃうかな…
ま、あたしの場合はメールくらいじゃ起きないけど。
ワンルームのこじんまりとした
小さいテーブルのある、畳の部屋。
テーブルを挟んで、那緒が隣に寝ている。
ちょっとして、隣を見ると既に寝息を立てていた。
はやっ、とか思いながらあたしも目をつぶる。
那緒に貸してもらったスエットから、那緒と同じ匂いがする。
すぐに、睡魔が襲ってきた。
朝6時
ケータイのアラームで起きると
そこには、那緒の姿はなかった
その代わりに、テーブルの上にルーズリーフを半分にした紙に
那緒からのメッセージが書いてあった
『りおへ
いざ、漢字を…と思ってもわかんなかった!
あたしは、お母さんのところにいるから鍵よろしくね!
メアドと番号教えとくね
090-****-****
----------@-----
那緒』
字、キレイだなぁ
それに那緒って、こうゆう漢字だったんだ…
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