そんな話しを聞いたばかりなのに
2年前にそう言ってくれたら
5人で一緒に暮らせていたんじゃないかって思ってしまった。
けど、それは、お父さんとお母さんで考えて出した答えだったから
あたしが何か言えたことじゃない。
すべて流れのままにしかならないんだ。
それでもやっぱり、お父さんとお母さん。
そして那緒と麗那で暮らしてみたかった。
どんな生活になっていたんだろう
そう考えると、寂しさと悲しさとで涙が溢れていた
「そうだよな、今更イヤだよな」
悲しそうにそういったお父さん。
「あたしは……、5人で暮らしてみたかった」
「……それがお父さんの一番の願いだったんだよ。」
あたしのわがままに答えたのは那緒だった。

