桜の木の下で、花びらになびかれた
彼女は髪を耳にかけながら、チョコレートを差し出している



「ねぇ、聞いてるの?
 返事は保留ってパターン?
 え、まさかチョコレートすきじゃないの?」

と、大きな目がさらに見開く


いやいや、確かに俺はチョコレート好きだが、
え?いまだに頭が追い付かないんだ・・・

保留とかの問題じゃない・・

「いや、チョコレート好きだけど・・」


「じゃあ、食べる?」


「え、うん」


と、無意識に答えてしまったのだ
なんも考えずに・・・

「じゃあ、決定ね!!
 これからよろしくね
 たーける!」

と、満面の笑みを残して俺の手にチョコレートをのせて
彼女は去って行った