「ねえ、まゆちゃんすげーいい匂いする」

「えっ」

「え、やべーこれ!」

「ちょっと!!」



腕を持ち上げられてものすごい勢いで匂いをかがれる

「もうっ!やめてくださいよ…」



そんなこと言われたら嬉しいけど…

恥ずかしいんですってば!!!



と、心の中で叫ぶ。






お酒の席っていいよね

顔が赤くなっても全部

お酒のせいにできるんだもん。








いつもどーりくだらない話をして笑って

ひたすら飲んで

気づいたらもう深夜になっていた







今日の酔っ払い大将は…ゆき。

「加藤コーチ〜、ゆきのことおうちまで送って〜」

「はいはい、じゃっ、小島、まゆ、またなっ!」



そう言って二人は帰っていった。









まさかの

二人きりなんですけど…





「帰ろっか、まゆちゃんチャリは?」

「あっ、あたし歩きです」

「えっ!?なんで!?」

「いや、酔っ払ったら自転車こげないかなーとおもって…」

「なるほどね…じゃあ後ろのんな!」

「わーい、ありがとうございます!」



小島コーチの後ろ

やっぱり抱きつきたくなっちゃう

でもそんなことできないあたしは

お酒のせいにして頭だけ

背中に置かせてもらった




「重くないですか?」

「ん?重い」

「もうっ…」



今日もいじわるな小島コーチ