何度も何度もあの日のことを思い出す




思い出す度に少しドキドキする






でも

あんな出来事があったら

あたしみたいなふつーの女の子は

誰だって動揺する…はず…

(ゆきはしないらしいけど…)

だからこれは恋じゃない

時間が経てばすぐ忘れる

きっとそう



恋なんかしてない











そう自分にいいきかせて、1週間が経とうとしていた。




夜中の9時

ゆきからのメール

【10時にいつものお店集合ね♡
加藤コーチより♡】

加藤コーチはあたしとゆきが1番仲良くしてもらっているコーチで、よく飲みに連れて行ってくれる。

【行くー♡】

と返して支度をしているとまたゆきからメールが届いた

【小島コーチも来るって♡】

………ええっ!?
えーーー
どーしよう…

うわ、急に動悸が…




いつもは夜中に呼び出されたらジャージにスッピンなのに、ちょっとだけメイクしてしまった…

ボディバターも念入りに塗った



想像以上にドキドキしながらお店に向かう…







ーカランカラン…

「いらっしゃいませー」

「すみません、待ち合わせで…」

「はーい、こちらですねー」



「あっ!まゆーーー!」

「おっ、来たな」

ゆきと加藤コーチが迎えてくれた

あれ?



小島コーチは…?
いないのかな?

なんて考えてたら…



「わっ‼」
「ひゃあっ‼」


「あははっ!」
「もう〜…」



小島コーチ、登場。



ほんっとに
何にもなかったかのように
接してくるんだよね

何にも意識してないの

その余裕さが

むかつくっっ!







いたことにちょっと嬉しくなった自分にも…むかつく…









ストンとそのまま
小島コーチの隣に座った。