「おい。いい加減起きろ!バカ愛理!」


「んー。あと5分だけ…。」


布団を思いっきり剥ぎ取られ、朝から雷が怒鳴り落ちる。


そんな怒鳴り声にも、もう慣れてしまい睡魔には勝てないあたしは、無駄な抵抗をする。

「お前の朝ごはん、俺が代わりに食べるからな?」


ばさっ。


「起きました!おきてますー!」

「ったく素直に起きろ。」


呆れた顔で優しく笑う真一。
悔しいけどかっこいいと思う。


こんな事してくれるのは、幼馴染の特権なんだと思う。


こんな会話が毎朝の日課。



「下で先に飯食ってるから、服着替えて髪セットして来いよー?」


くしゃ。


髪を撫でて部屋を出て行く。


……いつの間にかかっこ良くなって。
ばか。






.