急に目に涙をためる私をみて
当然陸はあせりだす。

「あ、やっぱりなんかあった?
俺いなくなったほうがいい?あ、龍よぶ?」

「玲ちゃーん?」


背が高くて、涼しい顔つきをしてるくせに
わたわたする陸が可愛くて、泣きながら笑ってしまう。

そんな私をみて少し
ほっとした顔をする陸


小さなテーブルを挟んでむこうがわに座っていた陸が
こっちがわにきて

そっと胸をかしてくれた。

「龍のかわり」

陸は一体なにをどこまでわかってて言ってるんだろう。
たしかに龍の胸で泣いた事はいままで、数えきれないけど
一応私のことを好きだと言ってくれている人が
「かわり」でいいの?

とかいろいろ思うところはあったけど

さっきまであんなに気まずかったのに
陸の体温はなんだかすごく安心できて

なにかがゆるんで

本当にワンワン泣いてしまった。