昼休みが終わり、6限目の授業。 教卓の前で解説しながら板書していく国語科の三木先生。 三木先生は普通の顔をした普通の30代だ。 特徴がなさすぎる。 黒いスーツに黒いネクタイ。 どこにでもいる教師って感じ。 「ちなみに教科書232頁の三行目。物語の主人公である『私』が、農業をしていた老夫に親近感を覚えたのは何故だか分かるかー?佐賀」 「え?俺?」 「話をまともに聞いていないのは、お前しかいない」