そいつは自転車を押しながら、緑の木を眺めている。 ………あれ? 少しずつ近づく度はっきり見えてくるそいつの顔。 目線が交わった瞬間、俺は思わず「あ」と声をあげた。 そいつも足を止める。 「―――瑞希?」