「ちょっと瑞希!掃除の邪魔だからどいてくれる?」 怒鳴るような中性的な声が、俺の耳に響いた。 「……っせえな。今ムリだから」 こたつに埋まってスマートホンを弄る俺は、ある意味暇じゃない。 彼女とのメール中だから。 「あんたねえ、昔はもっと素直な子だったのにいつからそんな偉そうになったの?」 はぁ、とため息を溢す母さん。 「……いつからそんな肥満体型になったッ痛て!」 容赦なく掃除機の先が俺の顔を攻撃した。