最近は、俺も俺だった。

いい加減男として意識しろよって、そればっかりだった。

そればっかりに構ってて、
レナの事をちゃんと見てなかったかもしれない。

そのお陰で意識させる事はできたけど、
結果がこれじゃだめだ。元も子もない。


「恋人っていう、終わりのある関係が怖いんだねえ」

「…え?」

「いや、だからさ?恋人には終わりが付き物でしょ。

その点、幼なじみならお互いが離れない限りずーっと一緒。

だったら幼なじみがいいって、無意識に思ってるんだろうねえ」


保険医の言葉が、胸に刺さった。


「俺は違うよって、教えてあげたらいいよ」


本当にただの保険医かって言いたくなるくらい、
こいつには色々とお見通しのようだ。