「おっはよー真都!」

「…あれ、直…」

「うん!もーやめた!やっぱ普通が一番でしょ」

「…そっ、か」


ほっとしたような真都の表情を見て、
やっぱりこれでよかったんだと思う。

寝癖は直してから髪を結んだけど、
カーデはやめてパーカに戻した。

化粧もやめた。

"かわいくなる"事で真都の傍に居られないなら、
あたしはこのままでいい。

がさつで女らしくない、あたしのままでいい。


「直、何急いで飯食ってんだよ」

「隣のクラスの男子達からバスケ誘われてんのー。

ごちそーさまっ!んじゃあたし行くね~」

「後で見学行くね!」

「おー!活躍するから見といてよ!」