ずっと、


このままなんて



嫌だから


今日謝ってみる



今日一緒に



学校に行く約束をした




((ピンポーン



「遥?行くぞ?」



ちょっと前までは

この会話がすごく好きだったな



「うん・・・。」



家を出てから



会話はまったくない


『龍ちゃん・・こないだごめんね』



そう言いたかったのに



ずっとためらって



とうとう



言えなかった



言わなきゃいけなかったのに



昨日、沢山練習したのに



やっぱり



素直になれなくて



「バカみたい」


そう呟いて


教室に向かった



「せーんぱい!!」


龍ちゃんを千春ちゃんが



玄関で待ってたらしく



可愛らしい声で



話しかけて来る



「なんで、今日私よりただの幼なじみを優先したんですか?」



“ただの幼なじみ”


この言葉で



歯止めがきかなくなった



「千春ちゃん、龍ちゃん」



「なんですかぁ?」



「このあいだは、ごめんなさい」


「遥?・・・」



「だけど一ついいかしら?千春ちゃん」


「はぁい?」



「ただの幼なじみじゃないの」


「へ?」



「龍ちゃんはそう思ってるのかは私にもわからないよ?」



「ただ、私はそう思っていないの?分かった?」




「は・・はい」



「それじゃあ」



その後はニッコリと



笑って



その場を去った




やっと




素直になれた




また



龍ちゃんと



仲のいい幼なじみに



戻れるかな?