…………………カレンさんが、涙を流した。
あたしも流したことのある、彼に対する涙。
「……………まーくんが死ぬことなんてなかったのに……………あたしのせいで…………」
「……………カレンさん、」
「血がついてたの…………。」
「え?」
「………あたしが落としたバッグに……まーくんの血が…………。」
……………真斗を轢いた時に吹き出した、真斗の血。
体はきっと、ボロボロだっただろう。
「…せめて………謝りたかった……。まーくんがいない今……いくら謝ったって、届かないの………。」
「…………………届きますよ……」
「………………それはきれい事よ……。まーくんは多分………あたしのこと憎んでる……」
……………何いってんの?


