……………助けて…………。
男の手が、あたしの胸に伸びてきた。
あたしは目を閉じる。
……………………もう………どうにでもなっちゃえ。
…………………あれ?
男の手が、あたしの体に触れない。
━━━━━━━━「うぉぃ!なんだよテメー!」
「俺の女だ。触んな。」
━━━━━━━━あたしは目を開けた。
……………あたしの前に立っていたのは、
見覚えのある背中。
……………………真斗……………。
いつもより、低く放たれた真斗の声。
……………真斗が、本当に怒っているときの声だ。
「……………テメー………邪魔すんじゃねーよ!」
「………………どっちが。」
真斗は嘲笑したように笑う。
……………助けにきて………くれたの……?
でも………どうして…………。


