タッタッタッタッタッタッ………
急ぎを隠しきれないあたしの足音。
早く……………早く真斗のところへ行かなくちゃ。
謝らなきゃ…………。
真斗に嫌われたくない。
嫌われたら、あたしの人生全てが壊れてしまう。
真斗の笑顔が見たい!
見て、ただあたし自身が安心したい。
……………「まーくん…………」
あたしは気づかなかった。
━━━━━後ろから迫る、轟音。
…………………複数の、バイクの音に━━━。
ギギギーーーーーーーーー!!…………
明るいライトがあたしの真横に止まったとき、
あたしは初めて足を止めた。
………………その場所は、
━━━━━━小さな川の橋の上。


